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2008年3月11日 (火)

道州制の地方財源は法人税で

経団連が道州制の導入へ向けた提言を発表する。この中で地方交付税と国庫補助負担金を廃止し、地方共有税とシビルミニマム交付金を新設することを提案している。

地方共有税とシビルミニマム税の中身はともかく、これが実現すれば、中央政府が税の多くを徴収し、地方に恣意的に再分配するという現行の制度よりも地方の自主性がより高まるだろう。今のように、税収の再分配の権限を政府と国会が握っているのでは、地方は国の金の獲得に血道をあげ、国会議員や政府の官僚は、再配分の権限を利用して利権を太らせることだけに熱心になる。結果、今の与野党のように経済効率や公平性を無視したバラマキ政策が跋扈する。

道州制の導入を待つまでもなく、地方財源が地方の自主的な努力と工夫によって増える制度に、早急に、改めるべきだ。たとえば、自民党の麻生太郎は、道州の財源として法人税を地方税化することを提言しているが、これは正しい。道州制を待たず、現在の都道府県の税収としてもよい。すぐに導入すべきだ。法人税をすべて地方税するのが難しければ、その比率を変え、さらに、地方税分は、各地方が独自に税率を設定できるようにするだけでも効果はある。

現在、法人所得課税の実効税率は、国税が27.89%、地方税が12.80%、合計40.69%となっている。この合計40.69%という実行税率も29.83%に下がったドイツや28%に下がったイギリスに比べて高すぎ、国際競争力の観点からは問題である。米国は、40.75%と高いが各種の優遇措置があり、税率そのものも削減の方向にある。このままでは、グローバル企業は本社を日本に置いておくだけで競争上不利になる。さらに、日本の問題としては、国際的な競争だけでなく、国内での東京と地方の競争という観点も重要である。

では、法人所得課税を国税10%、地方税20%、合計30%にしたらどうなるか? 国際比較では、EUの主要国と同等の実行税率となる。また、地方税20%を地方の裁量で減額することができれば、地方の成長戦略に合わせた税率を設定することができる。

たとえば、九州が地方税を10%に設定したとすると東京に本社を置く大企業の中から本社を福岡に移す企業が出てくるだろう。さらに、国税と合わせて20%という税率は、中国の25%、韓国の27.5%に比べても競争力を持つ。この水準であれば中国や韓国の企業も誘致することも可能になる。

地方がこうした独自の戦略を描き実行できるようにすることが、日本全体の発展にとって重要である。東京の金を奪い合うだけでは、国全体の富は増えない。むしろ非効率なところに資金が流れて国全体では貧しくなるだけだ。自民党も民主党もバラマキ合戦は止めて、日本全体が豊かになる道へ大胆に踏み出すべきときだ。

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